調査時の装備を減らし、ミス・入力負担を減らし、コストも減らす
携帯端末を使った独自システムの電子野帳(生物調査用[Wild-K]:2020年開発、定期採水調査用[Aqua-K]:2022年開発)により、現場作業とその後のデータ整理を効率化します。音声入力、音声読上げ、Officeへのデータ自動転送、自動GNSS測位、写真連携、現在地地図表示、移動軌跡記録、オフライン対応等の最新機能を備え、インストール不要で即時利用可能、Android、iPadに対応しています。また、電子野帳で得た調査データは、整形済データとして自動的に蓄積されます。
当社のデータ構築・利用の将来像
[Wild-K]
清書や打ち込みの工数はゼロ!
入力負荷・ミスを減らす!
紙野帳、GPS(GNSS)、デジタルカメラ、ICレコーダー、紙地図を1台に集約し、作業を効率化します。入力データは音声で自動復唱され、入力ミスを防ぎます。
・入力データは暗号化し自動転送され、関係者が作業の進捗やチェックが可能
・写真、動画、鳴き声は、野帳に紐付けで自動整理
・入力時自動測位され、精度と測位位置を国土地理院地図で目視点検
・清書、転記は不要で、入力データを直接CSVやKMLでダウンロード可能
・案件や担当者毎に異なっていたデータ形式が統一。経年比較や広域分析が容易に
紙野帳と電子野帳の特徴比較
●電子野帳[Wild-K]リーフレットはこちら(PDF 943KB)
[Aqua-K]
入力は使い慣れたExcel!
入力状況をリアルタイムで共有!
河川やダムにて水質・底質調査、流量観測等を行う場合、次の課題があります。
・複数班調査の場合、全体の状況判断に手間取る
・写真看板の準備が必要
・現地での計算作業
・室内に戻った後に写真整理が必要
・紙からエクセルへの転記作業が必要
・結果整理は調査班が戻った後に実施
・案件や調査者毎に様式や記載ルールが異なりデータベース化のコストが高い
SharePointクラウド上のExcelファイルを野帳とすることで上記課題を全て解決。全班の入力状況がリアルタイムに共有されます。
・電子看板カメラ
独自に開発した電子看板カメラ。地点と写真種類を選んで撮影、撮影漏れを防ぎます。また、電子看板を自動合成することができます。
●定期水質調査用電子野帳[Aqua-K]リーフレットはこちら(PDF 999KB)
[Robin's Eye]
電池残量、データ残量を遠隔監視、
トラブル・欠測に対応
コウモリの生息状況を調査する時に、超音波を録音するバットディテクター(コウモリ探知機)を長期間設置することがあるが、本システムにより電池残量等を遠隔監視し、欠測を防止します。電圧、SDカード残容量、録音の記録状況等が毎日自動送信されるため、トラブルや欠測に即座に対応可能です。
●バットディテクター遠隔監視システムリーフレットはこちら(PDF 1.06MB)
リアリティのある映像とインタラクティブな編集で合意形成をサポート
ゲームエンジンの3D可視化機能を使うことで、工事後の予測景観を美しいグラフィックスで作成することができます。植物や樹木等のリアルな3Dデータを使用し、リアリティのある映像を作成。様々ケースを想定したインタラクティブな編集によって、合意形成をサポートします。
河川工事や公園計画等の将来景観イメージを形成し、合意形成を図ります
自然地の景観イメージの作成
コウノトリのクラッタリングの様子を再現
●「ゲームエンジンによる将来景観の可視化」のリーフレットはこちら(PDF 2.10MB)
活用シーンに合わせて使用できる景観VR
住民説明、有識者との協議等の場で、合意形成をサポート。Windows標準ソフトで使用可能な全方位動画、またはゲームエンジンで構築した3D モデルを、安く・早く、ご提供します。
■全方位動画をベースにしたVR
視点場の実際の写真に風車のアニメーションを埋め込み、全方位動画の再生はWindows標準ソフトで操作可能です。
■ゲームエンジンをベースにしたVR
[地形+風車のみ]
地形と風車のデータのみで3D景観を作成するため、視点場での事前撮影は不要です。任意視点で動画を作成することができます。
[景観作り込み]
地形、植生、構造物の3D景観を作り込みます。任意視点で動画を作成することができます。
画像をクリックすると簡易VRの説明動画をご覧いただけます
●「景観形成 簡易VR」のリーフレットはこちら(PDF 1.23MB)
◆技術トピックス
風力発電事業の住民説明会で、VRゴーグルを使用した360°動画によるフォトモンタージュ体験を実施しました。
Twinmotion®に地形情報を取り込む補助ツール[HeightMapClipper]
当社は、Twinmotion®に地形情報を取り込むための補助ツールとして、HeightMapClipperを無償公開しています。
Twinmotion®は高い操作性を持つ3D景観作成ツールですが、地形情報として取り込めるファイル形式には制限があります。HeightMapClipper は、GIS等で数値標高データを扱う際によく使われるGeoTiff画像を任意範囲で切り出し、Twinmotion®で取り込み可能なpngファイルを生成します。このとき元の標高値をTwinmotion®上で再現するための補正値情報も出力します。切り出し範囲を単に同じGeoTiff形式で出力することも可能ですので、切り出し範囲を段階的に絞り込んだり、Twinmotion®に貼り付けるために地形と同じ範囲で空中写真を切り出す用途にも活用可能です。
HeightMapClipper操作画面のイメージ
●「HeightMapClipper」のダウンロードはこちら
従来の手法と比較して植生図作成コストの低減が可能
植生リモートセンシングでは、衛星画像のスペクトル情報に加え、レーザー航空測量から得られる河川地形などとの対応関係に基づき、機械学習により植生分類モデルを構築し、対象域の植生図を作成します。衛星画像のアーカイブがあれば、過去の年代の植生図も作成できます。過去の植生図を含めた複数の植生図も地理情報システム(GIS)で比較できます。また、リモートセンシング技術を用いれば、従来の手法と比較して植生図作成コストの低減が可能になります。
◆技術トピックス
当社は日本生態学会第71回全国大会にて、“ナガエツルノゲイトウの定量的分布把握を目的とした衛星によるモニタリング手法の開発”についてポスター発表を行いました。
水際部の広範囲に拡散したナガエツルノゲイトウの分布を半自動的・定量的に把握し、駆除対策に活用するために、衛星画像を用いたナガエツルノゲイトウのモニタリング手法を開発しました。
●植生リモートセンシング リーフレットはこちら(PDF 969KB)
画像分類により、河川環境・生き物の生息環境をモニタリング
●同一基準で⇒案件や人に依存しないで
●広域を ⇒特定事業個所から流域スケールまで
●定量的に ⇒河川環境の指標値を提示
UAV、航空機、衛星等のオルソ画像に対して、SVM(SupportVectorMachine)、RandomForest等の一般的な機械学習アルゴリズムを用いて自動分類を行います。分析手法を限定することにより、短い期間で、一定水準以上の自動分類成果を提示することが可能です。
■瀬/淵の自動分類
魚類の生息・繁殖環境をモニタリング
早瀬、平瀬、淵といった河川形態の分類を、広域で実施し、河川の特徴を定量的に示します。定期的に実施することで魚類の生息・繁殖環境をモニタリングすることができます。
■ヨシの密度分類
昆虫等の生息環境の変遷を定量的に確認
群落を粗密等の指標で分類し、群落の特性を抽出します。昆虫等の生息環境の変遷を定量的に確認することができます。
■土砂の粒径分類
砂礫河原の変遷、ダム下流の土砂還元効果をモニタリング
礫、砂、シルト等、土砂の粒径分類を広域で行い、砂礫河原の変遷やダム下流の土砂還元効果をモニタリングします。